8月6日

8月6日
7:00登攀開始〜17:40 17P目 Big Sandy Ledge〜20:30 2ピッチfix終了
朝、いやいや起き、バックパッカーズパウントリーという乾燥食品で朝食。種類が“Japanese Noodle”ということで期待したのだが、お世辞にも美味いとは言えなかった。例えて言えば、お湯を入れる前にソースを入れ、お湯を注いでしまい、3分後間違いに気付き、慌ててお湯を捨て、家にあるソースを加えたペ○ングソースやきそばのようであった。「まずい」はこういう状況では禁句なので決して言わない。
12P目:赤澤。5.6チムニーを上がり、左の壁に移ってエイドで登っていく。この左壁に移る瞬間が最高に恐ろしかった。チムニーに背を向け、両手足を両壁に押し付けた状態から右手のカチ1つで耐えて、右に移る。あ〜怖かった。振り子で右のレッジへ。振り子するところには必ず何らかの残置があるようだ。
13P目:赤澤。5.7チムニー。と言うより階段。簡単だった。14P目までつなげたいが無理そうなのでやめる。残置ハーケン2本と4番キャメで支点を作り荷揚げをする。キャメとウォールホウラーをシュリンゲで繋いだのだが、そのシュリンゲが岩の隙間に入ってしまい、荷揚げするたびにジリジリと音を立てていた。ビレイ点の真下までホールバックを上げ、その上の段に上げようと体を踏ん張った瞬間、急に衝撃が走り1.5mほど落下。先程のシュリンゲが切れたのである。ひでさんがロープの摩擦で少々出血してしまった。僕は無事であったが、自分の支点のセットの甘さを身を持って思い知った。少々体が震えてしまった。もし残りの2つのハーケンも抜けていたら…。今まで何とか上手くリード出来ていたため油断していたのだろう。この後は十分に注意して支点をセットした。
14、15P目:高橋:あわせて170フィートなので、ぎりぎり繋げられた。やったー!荷揚げが大変で、チムニーのなかにホールバックがはまらないようにフォローの僕が、背中でバスケのディフェンスのようにしながら上げる。
16P目:高橋:4級の登りから、エイド。脆い箇所もありひでさんは「うぇぁ!」と言っていた。
17P目:赤澤:“Double Crack”と名前がついているように、二本のクラックがきれいに走っている。3番キャメの架け替え後、右に少しトラバース。この後、さらに右のレッジに移れば終わるものを、上のフィンガークラックを登ってしまう。結構しょっぱく、ナッツを頻繁に使った。くもの巣が張りまくっていたので誰も登ってないのだろう。一番上にナッツの残置があった。このクラックを抜けた後、右下にクライムダウンし、ビックサンデーレッジへ。ミスったことに、さっきのクラックの途中にプロテクションを1つとってしまったため、フォローがユマーリングする際、それを回収した瞬間落下してしまうことになる。僕が登り返し、そこで支点を作り、補助ロープを使い、ひでさんをATCでロワーダウンさせて解決。着いたぞー!!今日のビヴィはめちゃくちゃ快適そうだ!何たって平らだ!たいら!!まだ時間があるのでできるだけfixを張ることにする。
18P目:赤澤。フィンガークラックを極小カムとナッツを使って登る。はぁ、今日は極小クラックdayだよ…。アブミに立ちこむ度に生気を吸われる気がする。登っていくとクラックがどんどん狭くなる。最小のマイクロナッツを試すが、チリチリと音を立てるのみで全く決まらない…。どうしようとキョドっているとひでさんが「そこで振り子すんじゃないのー?!」と一声。確かに足元には残置シュリンゲがあり、右にはレッジっぽいものが見える。その通りだ。シュリンゲのおかげでテンションせずにトラバースできた。ハーケン2本とカムでビレイ点確保。よかったー。
19P目:高橋。
上のハングを越えて、“Zig Zags”というジグザグしたフレークを登る。残置が多い。終了点は洞窟のようなとこ。今日はここまで。メインロープをfixし、下のビヴィまでラッペル。ちょうど日没であった。α米を食って寝る。僕はシュラフとツェルトのダブルガードで寝たのでそこまで寒くはなかったが、ひでさんは相当寒い一夜を過ごしたようだ。やはり標高が上がると寒いのぅ。
写真:16P目をリードする赤澤